多段ヘッダーによる一体化部品の加工|ねじの基礎知識講座|ねじJAPAN

Vol.16 多段ヘッダーによる一体化部品の加工

前回迄で広く、浅い説明でしたが、タッピンねじの説明は終わります。
今回は又、ヘッダー(圧造)のお話に戻ります、(Vol.7)で「ダブルヘッダー」の説明をしました。
1ヶの丸駒(ダイス)に材料を挿入し、2回パンチ(予備、仕上げパンチ)で成型する方法です。

1960年(昭和35年)頃から切削品を圧造に変更する動きが活発になって来はじめ、多段ヘッダーが導入されました。
丸駒(ダイス)が2ヶ以上、パンチも3ヶ以上組み合わせたヘッダーの総称です。
皆様も良くご存じの事例で紹介しますと、多段ヘッダーでは図1のような、一体化部品を作ることが可能です。

多段ヘッダーによる一体化部品

(図1 一体化部品の一例)

代表的な作り方は図2の通りです。

多段ヘッダーによる一体化部品工程

(図2 一体化部品の主な工程)

多段ヘッダーが導入される以前は、「段のついた部品」は、全切削もしくは、ダブルヘッダーで成形したブランクに、追加工の切削をして段付き形状に仕上げていました。
全て切削で加工する場合は、最大径であるワッシャー外径の棒材の切削が必要です。黒い部分は切削でクズになってしまいます。(六角頭加工も面倒です)図4のダブルヘッダーで加工したブランクも、ねじ部になる部分は追加の切削加工が必要になります。図4の黒い部分は、切削クズになります。

切削で削りクズになってしまう部位

(図3 切削クズになる部分)

多段ヘッダーの場合は、外径Aの材料をBの外径に絞る事が出来る工程が有ります。(図2△旅覆蝓
この工程には「絞りダイス」という工具が必要です。ダブルヘッダー後工程の、い蝋覆辰織屮薀鵐△髻⊆,離瀬ぅ垢飽榮阿掘▲瀬屮襯悒奪澄爾汎韻弦程で圧造します。
ヘッダーダイスを1ヶ、パンチを1ヶ増やすことにより、追加の切削加工が不要になりました。
無駄な切削クズが出ませんし、1ヶずつ切削加工しないので、金型でのバラツキのない安定した寸法が得られます。
最終の完成品は、3部品を一体化しているので、組み立て加工費の削減、部品の管理の簡素化、工程の短縮、(自動組み立ても可能になる場合も多い)など大きなメリットが得られます。

ダブルヘッダーの場合

(図4 ダブルヘッダー)