タッピンねじの締めつけ工程|ねじの基礎知識講座|ねじJAPAN

Vol.13 タッピンねじの締めつけ工程

前回まではタッピンねじの大まかな形状について説明しました。
では使うには単純に相手材に下穴を開けて置いて、思いっきり締めつければ良いと言う訳ではありません。
相手材の材質、硬さ、厚さ、下穴の大きさ、タッピンねじの種類、メッキの種類などにより使い分ける必要があります。

締めつけ工程を表した曲線
漫画

(図1 締めつけ工程を表した曲線)

図1上部はタッピンねじの締めつけ工程を表した曲線です。(極端な例)
D.TはDriving,Torque (ねじ込みトルク) S.TはStripping,Torque (締めつけ破断トルク)を表します。

図1下部の漫画で見ますと、1のD.Tがかかっている状態は、相手材にねじでタップ(ねじ山)を切っているところです 。

2は、タップが切れた後をねじ込んでいるので殆どトルクはかかりません。3は、ねじ部の締め付けが終わり、座面(頭の裏側)が、介在物に当たり初めて一気に締め付けの負荷が大きくなりトルクが上昇し、4の状態は、座面が介在物に密着した後も締め付けが続き(締めすぎ)最後は相手材又はねじが破断します。

通常はST/DT(ねじ込みー破断の比)は2.5倍以上あるのが理想です。 大量締めつけの場合は、この比が3〜4倍にするのが望ましい。相手材の下穴を大きくすると、1のD.Tも4のS.Tも小さくなりますが、ねじと相手材との間は、隙間が大きくなり(ねじ山の先端だけで相手材に食い込んでいるため)少しの力でねじを押すと、外れてしまいます。

逆に下穴を小さくし過ぎると、1のD.Tも4のS.Tも、非常に大きくなって 作業者に負担を強います。締めつけ破断トルクは、殆どの場合、雌ねじ(相手材)の破断による場合が多いので、このトルク値をつかむことが大切です、適正な下穴(各企業とも独自で設定しているが、殆ど変わらない)を設定し、適正な締めつけトルク(これも各企業によって異なるが、締めつけ破断トルクの60%くらい)で無理なく作業出来るように ねじメーカーでは、上図の様なトルクテストを行って、指導もしております。