No.282 [ねじの学び舎]座金についてお教えください|ねじJAPANニュース(メールマガジン)|ねじJAPAN

No.282|ねじJAPANニュース(メールマガジン)

このページでは、メールマガジン「ねじJAPANニュース」の過去記事を一部抜粋して紹介しています。掲載されている情報は配信当時のものです。

[ねじの学び舎]座金についてお教えください

みなさん、こんにちは!
3月31日水曜日「ねじ」を題材としたTV番組が放送されます。
それは、NHKためしてガッテン「永久保存!ねじの極意」。
ねじの不思議な世界や、強く締めていたのに緩んでしまうわけ、固く締まったねじを緩める方法などが紹介されます。ぜひ、ご覧下さい。
というわけで、今回も「ねじJAPANニュース」をお届けします。 
NHKためしてガッテン「永久保存!ねじの極意」次回予告
└→http://www.youtube.com/user/NHKonline#p/search/0/VaaBc5xvksc

ねじの学び舎

質問:座金についてお教えください

普通ボルトでの座金ですが、設置理由は
本体が傷つかないためにナット側に使用する?
ナットは面取りしているのでナット側に使用する?
ボルト側も面でおさえることとして
ボルト、ナット側の2ワッシャーが標準?
スプリングワッシャーはゆるみ止め効果のため設置する?

回答

座金の主な使用目的は
締め付けられる部材(被締付け部材)に作用する締付け力によって生じる
座面圧力を緩和することです。
被締付け部材にはそれぞれ限界面圧という機械的性質があり,
座面の小さいボルトやナットをそのまま締め付けると
座面が陥没することがあります。
これはねじ緩みの主要な原因ですから平座金使ってこれを防ぎます。
ボルトナットの面取りには直接関係はありません。
平座金はボルト側,ナット側の区別なく使ってください。
スプリングワッシャーは一見ゆるみ止めですが,あまり効果はありません。

編集後記

中国本土からのGoogle撤退が意味すること

先週、Googleが中国本土からの撤退を発表しました。
正確には中国語の検索サービスの拠点を
中国本土から香港へ移動させました。(1)
そのため、中国本土で検索サービスを提供していた
Googleサイト「http://www.google.cn」へアクセスすると、自動的に香港Googleサイト「http://www.google.com.hk/」へ
移動するようになっています。
中国では独自開発した「万里の長城」と呼ばれるネット検閲ソフトにより
「天安門事件」「ダライ・ラマ」「中共太子党」など
政府が有害とみなしたキーワードの検索結果が表示されないなどの
ネット検閲が行われています。
この中国政府によるネット検閲への協力を
Googleが拒んだことが撤退の原因と言われています。

★ネット検閲に協力していたGoogleを“再考”させた出来事
実は「http://www.google.cn」を立ち上げた2006年1月当初、Googleは中国のネット検閲(情報操作)に協力していました。
しかし、Googleには「Don't be evil.」というモットーがあります。
直訳すると「邪悪になるな」。
ネット検閲に協力することは、このモットーに反しているとの意見は以前からあり、Googleにとっても
ネット検閲に協力することは悩んだ末の決断でした。
中国でのサービス立ち上げ時に同社は次のようにコメントしています。
>「新法やわれわれのサービスに対する制限などを含め、>これからの中国の状況を慎重にモニターしていく。
>われわれの目的が達成できないと判断する場合は、>中国市場に対するアプローチの再考を厭わない」(3)
そして、ある出来事がきっかけとなりGoogleは中国市場を“再考”します。
2010年1月Googleは中国からのサイバー攻撃を受けたと発表します。
※当然、中国はサイバー攻撃の犯人であることを否定声明を出しています。
問題はその標的の一部に
中国人権活動家のGmailアカウントへのアクセスが含まれていたこと。
これがGoogleが中国市場を“再考”するきっかけとなりました。

★シェアが低かったことが原因との見方は?
この撤退に関しては、「ネット検閲が原因ではなく、ただ単に中国の検索サービス市場でGoogleが苦戦していたたためだ。」
と見る人もいます。
確かに中国の検索サービスは、百度(Baidu)がトップを走りGoogleは苦戦を強いられていました。
しかし、2009年末時点で
百度56%、Google43%と接近したという調査結果もあり、この見方には疑問符が付きます。(2)

★中国本土からのGoogle撤退が意味すること
さて、中国本土からのGoogle撤退はどのような影響があるのでしょうか?
今やインターネットは世界中の知的情報の図書館となっています。
ネット世界において検索サービスとは、ユーザーにとって最適な知的情報を引き出すツール。
もし、そのツールの質が低ければ・・・
それは中国本土のネットユーザーが
最適な情報にリーチできないことを意味します。
中国でのYahoo!・Microsoft(Bing)のシェアは
2社合わせても僅か1.18%です。(2)
そのためGoogleが撤退した後、中国の検索サービスは百度の独占になるでしょう。
中国国民のネットでの知的行動の質を高めることができるのか?
競合他社が成長しない限り、その責任は百度が負うことになりました。

文献サイト
(1)Googleが中国撤退を発表、サービスは香港のサーバーから継続
└→http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20100323_356270.html
(2)中国オンライン検索市場でGoogleのシェアが拡大、「百度」との差を縮小
└→http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Research/20100114/343216/
(3)Google、中国事業から撤退か - 大規模サイバー攻撃を報告
└→http://journal.mycom.co.jp/news/2010/01/13/015/index.html
(4)中国の検閲に反対するGoogle――「Google邪悪論」は消えるか
└→http://www.itmedia.co.jp/anchordesk/articles/1001/19/news012.html
(5)クローズアップ2010:グーグル中国本土撤退 「ネットの自由」阻まれ
└→http://mainichi.jp/select/opinion/closeup/news/20100324ddm003020096000c.html

2010/03/29配信