No.262 [ねじの学び舎]ステンレスボルトと鋼材の異種金属の腐食について|ねじJAPANニュース(メールマガジン)|ねじJAPAN

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このページでは、メールマガジン「ねじJAPANニュース」の過去記事を一部抜粋して紹介しています。掲載されている情報は配信当時のものです。

[ねじの学び舎]ステンレスボルトと鋼材の異種金属の腐食について

みなさん、こんにちは!
女子中学生の5割、女子高生6割は、お父さんを尊敬している。
でも、「お酒」と「タバコ」が距離を遠ざけている。
そんなアンケート結果が出ました。
「意外と尊敬されている?!」
「毎日、働いているオレの努力を分かっているのかっ!」
5割と6割、この数字を高いと見るか、低いと見るか。
さて、皆さんはどう感じますか?
というわけで、今回も、ねじJAPANニュースをお届けします!

女子中高生の“父の日”に関する意識調査を実施(P-NESTリサーチ調べ)

ねじの学び舎

「ねじの学び舎」とは・・・?
ねじJAPAN発行「質問技術相談集」に掲載されているQ&Aを、1項目づつ取り上げるコーナーです。知識向上にお役立てください。

質問:

ステンレスのボルトナットにより、屋外に鋼材をドブメッキ加工した架台等を固定している場合があると思いますが、このときの異種金属による腐食がエンドユーザーより先日問題視されました。
この組み合わせによる使用方法は多々あり、問題だとすると 今後対策を考えなければないません。
耐腐食に対する見解がありましたら教えて頂けないでしょうか?

回答

どちらの金属が腐食するか?
二つの金属を組み合わせた時、どちらの金属が腐食するかというと、腐食電位が低い方の金属(アノード)の腐食が促進され、逆に電位が高い方にある金属(カソード)が防食されます。
また、二つの金属の腐食電位差が大きい程、また、アノードの表面積がカソードに比べ小さくなる程、腐食速度は大きくなる傾向があります。
この異種金属接触腐食を防食に利用したのが屋根に使われているトタンですが、トタンは、亜鉛メッキした鉄板であり、ご質問のドブメッキ同様、亜鉛が先に腐食して内部の鉄の腐食を防ぐ(犠牲防食)の役割を果たしています。
ちなみに、代表的金属の腐食電位は、低い順に亜鉛<アルミニウム<炭素鋼<銅<ニッケル<銀<チタン<SUS304(不動態)<SUS316(不動態)となっています。
確かに、ドブメッキである亜鉛とSUS304系のステンレス鋼とは電位差がありますが、メッキ膜に地金である鋼材まで到達するような傷がない場合、鋼材はメッキ膜によって外部と遮断されるので腐食は進行しません。
しかし、メッキ膜が傷ついて鋼材が露出すると、ステンレス鋼との接触による電流が集中し、局部腐食が生じる場合がありますので、この場合には、鋼材とステンレス鋼を樹脂などの非金属材料で完全に絶縁処理を施す等の対策が必要となりますが、意図的に電流を流す使用環境下は別として、一般的な使用状況においては、架台(アノード)と締結部品であるステンレス鋼製ボルト・ナット(カソード)との表面積比から考えて、特に問題はないものと思われます。

編集後記

パソコン買い換えのバッドタイミング?!

10月22日、遂に次期OSのWindows7が米国で発売されます。※1
Vistaのコードバージョンは6.0。Windows7のバージョンは6.1。
Windows7は全く新しいOSではなく、Vistaの弱点を修正してきたOSと考える方が良いでしょう。
Microsoftが売りにしているWindows7のポイントを2つ紹介します。
一つ目は、Microsoft自身が「Windows7はXPより速い」※2とうたっている処理速度の速さ。
たとえば、起動時間。
Windows 7 ・・・ 29.19秒 ※2
Windows XP ・・・ 32.93秒 ※2
Windows Vista ・・・ 40.17秒 ※2
もう一つのポイントは、XPとの互換性。
Windws7の中でも上位バージョン「Ultimate」とProfessional」ではXPモードが用意されています。※3
このモードを使えばWindows7がインストールされているパソコンでもXPの仮想環境上でソフトを動かすことができます。
営業・生産管理などでオリジナルソフトを使用しており、Windows7用の新しいソフトを用意できない企業にとっては、Windows7への買い替えを後押しする機能と言えます。
また、新しいOSになると問題になる周辺機器の互換性については、今ではほとんどの周辺機器がVistaに対応していること。
そしてWindows7がVistaを発展させたOSであるため、XPからVistaに移行した時ほど大きな問題にはならないでしょう。
色々と評判が低いVistaとは違い、既に公開されているwindows7RC版は、処理速度・使い勝手などを含め上々の前評判です。
ところで、米国では10月22日に発売が決定しましたが、日本では何時になるのでしょうか?
実はまだ正式発表がありません。
同日発売(=時差の関係で日本の先行発売)もしくは、同時発売(=時差の関係で23日に発売)になるのか?
あるいは、盛り上がりを演出するために、パソコン好きのマニアが、仕事が終わった金曜日の夜に家電量販店に行列を作る。
それをマスコミが取り上げることを狙い、24日午前0時に発売というパターンも予想されるようです。※4
いずれにしても、早々にWindows7への無料アップグレード権が付属したVistaが発売されるようです。※5
つまり、それまではパソコンを買い換えるバッドタイミングかもしれません。

参考
1)Windows 7は10月22日発売、米マイクロソフトが表明
2)「Windows 7はXPより速い」 MS公式ベンチマークの結果は
3)Windows 7の「XPモード」とは MSが説明
4)【新連載】Windows 7の日本国内発売日が発表されない理由とは?
5)『Windows 7』への特別アップグレード プログラム、間もなく開始

2009/06/22配信