投稿者:奈良県のねじを使用するユーザーさん[職種は非公開]
ネジ業者にSUS304のボルト、ナットを発注したところ、何も言わずにSUSXM7やSUS304J3で納入され、確認したとこと、業界の常識とのことでした。常識なのでしょうか?
回答者:ユリシスさん
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ご質問の趣旨とは外れてしまいますが…
Web上に掲載されているメーカー企業さんの用語集から一部抜粋させていただくと、
SUSXM7は「十字穴付小ねじやタッピンねじはほとんどがこの鋼種で製造されています」「耐食性や強度はSUS304と同等」とされています。(http://www.maruemu.co.jp/vocabulary/a/20.html)
SUS304J3は「SUSXM7から銅を減少させコストダウンを図ったまたは、SUS304にCuを添加し、冷間加工性と非磁性を改善した鋼種」とされています。(http://www.maruemu.co.jp/vocabulary/a/09.html)
となっているので、「適正な金属として流通しているので問題ない」という意味合いなのではないかと思います。とはいえ、納入先のユーザに対してこんなの常識だ、といって跳ね除けるのは(私が質問者様の立場であれば)どうかと思いますが…
疑問解決のヒントになれば幸いです。
回答者:nobodyさん
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「業界の常識なのか?」と問われると言葉に窮します。
一般的な用途を前提にすると挙げられた鋼種は同等として取り扱われています
正直に申し上げるならそれがねじ業界だけの常識であっては困ります。どちらかと言えば常識と言うより材料の基礎知識として踏まえていただきたいことがらになります。
但しそこは「一般的な用途」が前提ですので受注する側はただSUS304と記載しただけでは一般的な用途に当てはまらない事情があるのかどうかは判断が付きません。私どもでは既成のねじ類で挙げられた鋼種の違いが問題になった経験はありませんがいかなる場合も問題ないのかどうかまでは判るはずもありません。
従ってその業者さんの対応の正当性は疑問が残りますが、トラブルを避けるという意味ではXM7やSUS304J3で問題が起きる事情がおありでしたら発注に際してその旨を明示もしくは通知していただけると助かります。
蛇足になりますがステンレスはどちらかと言えば加工が難しい材料です。そこでコストパフォーマンスを上げるために材料のバリエーションが必要になった経緯がありますので、XM7やSUS304J3などではダメということになると手に入らないネジ類も少なからずあり、入手可能でも非常に割高になるケースもあり得ますことをご承知置きください。